最初の放送はもう10年も前になるだろうか。
しかし、その最初の放送を見た事はないと思う。
一度だけこの7話に分かれている
NHKスペシャルを昨年の年末の夜に見た。
非常に重い番組だった。
フランスで映像というものが出来てからの
カメラという「記録」が映しつづける
人間の苦々しい歴史。
ファインダーを通して見る「記録」の
はずなのに、彼のこの曲が流れ始めると
それが自分の中を通り抜けていった記憶の様に
なっていく。
この時代が何かを僕に訴えている
この人が何かを訴えている
この映像が何かを訴えている
重く苦く悲しい歴史の一端を
映し出す「映像の世紀」。
この番組に淡々と流れつづける
この「パリは燃えているか」という
加古隆氏作曲のこの曲は
様々な思いを自分に呼び起こさせる。
タイトル「パリは燃えているか」自体
非常に意味深で興味を惹く上、
この音楽もその映し出される映像の
バックグラウンドを想起させるには
十分すぎる程の重みがある。
「映像の世紀」の番組の評価が非常に
高いのは世界中から集められた映像や
文献・資料が惜しみなく使われている事と
同時に、この曲とその別アレンジで
BGMの殆どを占めているにも拘わらず
まったく飽きが来ないことだろう。
映像の世紀は今7章で終わっているが
歴史は新たな証拠が出てくることで
書き換えられていく。
自分が生きている内に
また新しいシリーズが見たい。

